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歯科衛生士

[2025年2月5日]

ID:787

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歯科衛生士としての勤務先

岡山市ふれあい介護予防センター

岡山市ふれあい介護予防センターにて、地域の高齢者に対する介護予防の取り組みに携わります。

先輩へのインタビュー

ふれあい公社で歯科衛生士として働く、先輩職員の方へお話を伺いました。

岡山市ふれあい介護予防センター(歯科衛生士)

  • 1年目 岡山市ふれあい介護予防センター 配属
  • 現在に至る
歯科衛生士の写真

歯の健康のその先にある、その人の生活や健康を考える

歯科衛生士の資格を活かして働いていましたが、前職は一日の中で仕事に拘束される時間が長く、子育てとの両立が難しいと感じていました。仕事自体にやりがいはありましたが、家族の事をおろそかにしたくないと、悩んでいました。そんな時に相談した友人が、偶然にも当時介護予防センターで働いていて、友人が「子育てと両立しやすいよ」と自分の職場を勧めてくれたことが、介護予防センターで働くという事を考えたきっかけでした。実際に働いてみて、家に帰れる時間が早くなり子どもたちは喜んでくれました。また、子育て中の職員がたくさんいるのでお互い様という意識の中で休みも取りやすい環境です。今は仕事と子育ての両立が出来ていると感じています。

今までの仕事は「歯を治療する」事を目的としていたため、思い返すと、いかに歯の健康・治療するかという点ばかりに目がいきがちだったと思います。今は歯を健康に保つことは、その先にあるその人の「生活や生き方などをいかに充実したものにするか」に繋がっていて、その意味や重要性を考えて伝えていく事が大切であると思って業務に臨んでいます。口腔機能を健康に保つためには、歯の健康だけでなく口腔内の筋力や唾液、舌の動きなどを総合的に整えることが必要であり、今の方が歯科衛生士としての視点や考え方は広がっていると実感しています。


誰かの健康への意識や行動を変えるかもしれない仕事

介護予防センターにおける歯科衛生士は、高齢者の皆様が自分らしい生活を送るためにはお口の健康が大切であるということをお伝えする役割を担っています。

私たちが、何歳になっても「おいしく食べて」「楽しくおしゃべりをする」ためには口腔機能がとても大切です。もちろん、歯科医院で受ける治療のように歯や義歯などを整える事も大切です。しかし、歯は元気だけど飲み込みにくい、虫歯はないのに喋りづらいという事もあります。口腔機能は歯だけでなく、顎の筋肉や舌、頬などの口周りの筋肉がしっかり機能してはじめて活かされるものです。そのためにも、口腔機能の維持・向上を目指した「健口(けんこう)づくり」について大切さやそのポイントなどをお伝えしています。

歯科医院では患者様と1対1で関わりますが、介護予防センターでは基本的に大勢に対して伝えるという場面が多くあります。そのため、伝え方や見せ方の工夫が必要だと感じます。参加者の皆様全員にわかりやすく伝わるために、お口の模型を使ってみたり、舌の動きを腕を使ってまねしてみるなど、お伝えする方法をその時や内容に応じて考えるようにしています。

介護予防センターで働き始めの頃は、参加者の皆様の前で話をすることにとても緊張しました。ですが、話をしていると、うんうんと大きくうなずきながら話を聞いてくださったり、「すごく勉強になった」「お口の体操をするようになって、ムセが減ったのよ。」「歯医者さんに褒められた!」と声をかけてくださることがありとても励みになります。また、参加される方は、自分事として、知りたい・学びたいという前向きな意識が高く、とても一生懸命に話を聞いてくださるのでダイレクトに反応が返ってきて、話をする側としてもとてもやりがいがあり楽しいです。介護予防センターの事業の参加をきっかけに、健康に対する意識や行動がよい方向に変わったことを伺うと、この仕事をしていてよかった!と感じます。

介護予防教室でお口の健康について話している様子

自身の知識や経験をつなげて、「健口シニア」を増やしていきたい

介護予防センターでの業務内容は多岐にわたるため、資格に関連した業務以外に携わることも多くあります。また、定型的な答えがある業務ではないので日々の学びや気づき、自身のさまざまな経験を繋げていくことが大切だと感じます。介護予防センターはさまざまな専門性や経験を持ったメンバーがいるので、みんなに相談していろいろな知識を授けてもらっています。

歯科衛生士は介護予防センターに3名が配属されており、普段は全員が別の事務所にいますが、介護予防センターの歯科衛生士としてどんな内容で伝えるか、という事を3人で集まってお互い相談し合って考えています。例えば、「介護予防教室の講話は何がいいかな?」「どんな風に伝えたらわかりやすいかな?」など、1人だけでは浮かばないことも3人で話すと「そんな方法もあったのか!」「それいいね!」と良いアイデアが浮かんでくることがあります。他職種の中で新しい学びとなることもたくさんありますが、同じ歯科衛生士同士での意見交換や共有から得られる気づきも貴重だと感じています。

周りのメンバーと共に知識や気づきを業務へと活かして、これからも介護予防センターの事業をなるべくたくさんの方に知っていただき、いくつになっても自分の好きなものをおいしく安全に食べられて、楽しくおしゃべりができる「健口シニア」の方を増やしてくことが私の目標です。
歯科衛生士が集まって会議をしている写真