総合職は、将来組織の中核を担う職員として勤務をしていただきます。公社では子どもから高齢者まで幅広い年代を対象とした事業を行っています。すべての部署に配属となる可能性がある総合職では、配属された部署で多岐にわたる業務内容があります。事務処理のみならず、施設の管理や関係各所との調整など、配属先での事業を進め、自らが提案し責任のある立場で仕事へ取り組んでいただきます。
(1)福祉・健康・生涯学習推進事業 | ●福祉専門職やボランティアの養成、健康づくりや子育て世代への支援を行う。 |
---|---|
(2)児童福祉推進事業 | ●健全な遊びを通し、子どもの能力の発達援助。地域の子育て支援拠点を目指す。 ●保護者が昼間家庭にいない小学生に対し、安心して過ごせる生活の場を提供する。 |
(3)地域包括支援事業 | ●地域の高齢者の総合相談窓口。介護や虐待、権利擁護、認知症などの相談対応を行う。 ●要支援高齢者に対し、要介護予防プランを作成する。 |
(4)高齢者・障害者福祉推進事業 | ●高齢者が元気で暮らすため「運動・栄養・社会参加」への取り組みを行う。 ●地域の高齢者・障害者に対し、「ケアマネジメント」「ホームヘルプ」「デイサービス」を行う。 |
(5)施設管理運営事業 | ●市内6か所にある、各ふれあいセンターと岡山市ウェルポートなださき(市有施設)の建物の管理。 |
○法人運営 | ●財団運営にかかる総括的な業務を行う |
ふれあい公社で、総合職として働いている先輩方へのインタビュー記事です。
大学時代に経営学を専攻しており、地域課題について実際に地域に出向き学びを得る機会がありました。地域の農家さんの協力で収穫の手伝いをさせてもらい農業の実態や困り事を聞いたり、授業の一環として駅前の再開発に携わるという経験もさせていただきました。活動を通じその地域で暮らす人の声を聴き、将来は地域の人々をより近い形で支えていける仕事がしたいと思うようになりました。ふれあい公社は、講座やイベントをはじめ、地域包括支援センターや在宅福祉などさまざまな方面から、地域住民の福祉の向上に焦点を当てた地域密着型のサービスを行っています。地域に密着したより近い場所から地域貢献することを仕事にできると考え、ふれあい公社で働くことを決めました。
現在、岡山ふれあいセンター管理事業係に勤務しています。僕はその中で、主に岡山ふれあいセンターで実施する講座や研修、イベントなどの調整をしています。講座一つの実施にしても、講座の目的は何か、全何回の講座なのか、日程について、依頼する講師の予定確保、対象とする受講者はどういった人たちか、広報のためのチラシの作成、募集期間の設定、申し込みの受付、受講決定者への連絡通知、講座受講当日の対応など、さまざまな準備が必要となります。規模が大きくなれば調整が必要な項目は増えますし、関わる人が増えれば互いに進捗や状況などを確認しながら進めていくことも必要となります。
管理事業係での勤務はローテーションによるため、常に同じメンバーと勤務が重なるわけではありませんが、前日からの引継ぎ、また翌日への共有事項を整理して業務が滞らないような工夫をしています。一緒に働く周りの方たちは話しやすく、接しやすい方ばかりなので、すぐに職場にも馴染むことができ、日々いろんな場面でお世話になっています。
時間 | 業務内容 |
---|---|
8時30分 | 出勤・朝礼(その日予定されている共有事項の確認) |
9時00分 | 講座の準備(午前中に実施する講座の準備・講師の対応) 研修の調整(研修日程や講師の調整依頼対応) 電話対応(講座や研修、ふれあいセンターへの電話問い合わせの対応) |
12時00分 | 昼休憩 |
13時00分 | 講座の準備(午後に実施する講座の準備・講師の対応) イベントの調整(実施に向けたプログラムの検討・業者との打ち合わせなど) 電話対応(講座や研修、ふれあいセンターへの電話問い合わせの対応) |
17時00分 | 夕礼(今日あった共有事項や明日へ向けた連絡) |
17時15分 | 退勤 |
私は、前職から公社の福祉職を経て、現在総合職として勤務しています。ふれあい公社に採用となる前は、県外の病院で専門職として勤務していました。県外から地元・岡山に戻ることを考えて仕事を探していた時に、ふれあい公社の福祉職の募集を見つけ、今までの経験を活かすことができるのではないかと思い応募しました。その後公社に採用となり、地域包括支援センターで専門職として勤務していましたが、当時の上司に「総合職を受けてみてはどうか」とお声掛けをいただき、総合職としてさらに広い視野で働きたいという思いも芽生え、総合職の採用試験を受けました。
ふれあい公社は地域で暮らす人の福祉の向上を目指した事業を行っており、配属された部署の事業内容をよく理解する必要があります。自分の部署だけでなく他の事業とのつながりはとても重要で、事業によっては委託元である岡山市と関連をもって仕事をしていくこともあります。
また、人事交流として岡山市役所の関係課への出向となることもあります。私も過去に3年間、岡山市の関係課へ出向したことがありました。ふれあい公社は市の外郭団体であるため、岡山市とはとても密接な関係にありますが、行政とは異なります。出向している間は、行政の立場からその施策に対して背負う責任の重さというものを感じました。市の立場というものを体験できたことは私にとって勉強の期間となったと感じています。
ふれあい公社は子どもから高齢者までの幅広い世代に対して多様な事業を行っており、総合職はどの事業にも携わる機会が巡ってきます。
例えば、採用から一番はじめの配属先であった地域包括支援課では、認知症事業に携わりました。はじまったばかりの事業で「もの忘れ相談会」の実施や、認知症サポートリーダー、企業に向けた認知症サポーター養成などに取り組みました。在宅福祉課の配属期間はコロナ渦であったため、在宅介護の業務を継続するうえで感染予防のための対策対応、関係する資料の作成などの対応に追われました。現所属の管理事業係では、老朽化による故障や破損・劣化が増えているセンターの修繕作業など施設の管理運営をしています。
それぞれの部署における状況や行っている仕事が随分と違うため、所属する部署が変更になった時に仕事に慣れていくことは大変なことです。その時には、とにかく上司や部署の先輩にたくさん聞くようにしています。さまざまな事業を行っているからこそ、それぞれとつながりのある取り組みを行っていきたいと考えています。
大変だと感じることもありますが、利用者の方から「ふれあいセンターがあってよかった」というご意見をいただいた時には、やりがいを感じ、また頑張ろうと思えます。
採用され一番最初に配属されたのは、西ふれあいセンターでした。各ふれあいセンターでは、生涯学習の講座やイベントを企画・実施(運営)をしており、西ふれあいセンターに配属となった私も実際に講座やイベントの企画・運営に携わりました。自分が担当した講座に参加してくださった方が、「最近この辺りに引っ越してきて、知り合いもいなくて不安だったけど、ふれあいセンターの職員さんは優しい、講座に参加して友人ができたから、とても楽しかった。」と言ってくださったのが、今でも印象に残っています。自分が企画や運営を行った講座やイベントに参加してくださった地域のみなさんを少しでも笑顔にできることに、やりがいを感じることができます。
私は若い時にさまざまな部署を経験させてもらいました。はじめは数年での異動に戸惑うこともありましたが、異動するたび「この部署で自分に求められていることは何か」を考え、行動するようにしています。最初は困難に思えた課題でも、職場の仲間と一緒に考え、乗り越えられた時には、自分・またチームとしての成長を感じます。この多くの経験が、今の自分自身を支えていると思っています。
現在勤務している総務課の業務は、給与計算、福利厚生業務、日々の経費の支出に関する伝票・元帳の作成、備品管理、情報ネットワーク管理など多岐にわたります。そのため、給与計算や労働契約書の作成、支出伝票の作成や経費の精算などの際には、細かくチェックし、ミスのないように業務に取り組まなければなりません。また、社会の動向を把握し、法律の改正などについて、常に最新の情報を正しく理解しておく必要があるため、いろんなことに対しアンテナを張っておくことが必要と感じています。さらに、他部署の職員からの問い合わせも多く、複数の業務を同時進行でこなすことが求められます。日頃から報告・連絡・相談をしっかりすること、レスポンスは早くすることなどを心がけています。
総務課の業務はふれあい公社で働く職員がより良い環境で仕事ができるように縁の下で支える役割だと思っています。
入社当初に失敗して、自分のふがいなさに落ち込んだ時や、出産・育児休暇を経て母親になり、家事と育児と仕事との両立が想像以上に大変で何度もくじけそうになった時、いつも悩んでいると誰かが声をかけてくれ、悩みを聞いてくれたり励ましてくれました。先輩職員や周りの同僚がサポートしてくれたおかげで、現在まで仕事を続けることができたと思っています。
今後は、私が同じように悩む周りの職員をサポートし、働く人も提供するサービスも魅力的だと思ってもらえるふれあい公社にしていくことが目標です。
私は総務課と管理事業係を経験したのちに、介護予防センター事業、続いて放課後児童クラブ事業の事務局へ配属となりました。介護予防センター事業は平成24年度から、放課後児童クラブは令和2年度からふれあい公社の新たな事業としてスタートし、どちらの事業も立ち上げに携わる機会を得ました。新たな事業に関わることは、新たな人との「関わり」「繋がり」を生み、そこから今までの自分にはなかった知識や経験を学び得られるとても貴重な機会です。0から1を作るということは、もちろん大変な面もありますが、一緒に働くメンバーに恵まれたため、大変という思いよりもやりがいや喜びといった思いが強く残っています。枠組みや道筋がないからこそ、自分たちが作っていくという思いの上で、一つの方向を向き一緒につき進める楽しさは、新たにスタートする立ち上げの時だからこそ体験できたことだと思います。
令和2年度に岡山市立放課後児童クラブが設立され、それまで岡山市内でそれぞれの地域の皆さん方で運営していた児童クラブが令和2年度から令和5年度にかけて順次、ふれあい公社が運営する岡山市立放課後児童クラブに移行してきました。新たにふれあい公社の職員となる皆さんには、「仲間」として意識してもらうべく運営面でもさまざまな場面に参画してもらうように心がけているのですが、「公社の一員になれて良かった」「仲間が増えて良かった」という声を聴いた時には本当にうれしく、やりがいを感じます。また、保護者の方からも「市立になってさらにサービスが良くなった」というお声をいただき、職員で喜びを分かち合うときにも良かったなと思います。
岡山市立のクラブへと移行し、ふれあい公社が運営している児童クラブは市内67か所にあり、放課後児童クラブの運営に携わっている職員も1000人を超える勢いです。67クラブを安全面に配慮して運営すること。また職員の資質向上や職員間の連携等による職場環境改善、待機児童解消のための人材の確保など子ども支援課には課題が山積しています。それらの課題を課内の職員全員で共有し、目標を定め、その同じ目標に全員で取り組んでていくことで課題を一つひとつクリアしています。「報告・連絡・相談」基本的なことですが、業務が大変なだけに一人の仕事の加重が心理的にも物理的にも重くならないためにも重要視しています。
どんな仕事も自分一人でする仕事はありません。一人ひとりが持っているものや得意としているものを見極めて、どこならうまく活かしてあげられるのかを考えています。ふれあい公社の事業は岡山市の福祉サービスをほぼ網羅しているといっても過言ではありません。福祉サービスは人と人との関わりです。人と積極的に関わることやコミュニケーション能力、またいろんなことに対して好奇心が旺盛なことも福祉サービスを提供する組織で働くには必要なスキルであると感じます。
職場や周りのメンバーに良い影響を与え、それぞれの成長につながる存在になれるよう、自身が周囲や職場に求められている役割は何であるかを常に考えながら仕事に取り組んでいきたいです。