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健康コラム94

[2025年2月27日]

ID:5682

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災害時のお口のケア

こんにちは。岡山市ふれあい介護予防センター歯科衛生士の岡部です。今回は「災害時のお口のケア」について、お伝えしたいと思います。

令和6年1月1日の16時過ぎ、皆さんは何をされていましたか?私は自宅で家族と過ごしていました。この時、揺れを感じてテレビをつけると岡山市北区では震度2でしたが、石川県では最大震度7の「令和6年能登半島地震」が起こり、多くの被害が出ました。

このような大きな災害が起こった時に命が助かったにも関わらず、その後の避難生活で体調を崩して亡くなる「災害関連死」があることをご存じでしょうか?

その大半は70歳以上の高齢者で、3か月以内の死亡が多いようです。死因は、肺炎などの呼吸器系疾患と、心不全などの循環器系疾患が、全体の約6割を占めています。

なぜ高齢者が肺炎などにかかってしまうのか、一つの例としてトイレが汚いと誤嚥性肺炎になるケースを見ていきましょう。


(例)トイレが汚くて誤嚥性肺炎】

災害の影響で断水になるとトイレが流せなくなり不衛生になる→「できるだけトイレに行きたくない…そうだ、水分摂取を控えよう」→脱水症状になり、唾液の量が減る「なんだか口が乾くなぁ」→殺菌作用・抗菌作用のある唾液が減ることで、お口の中の細菌が増える→避難生活で体力・免疫力・お口周りの筋力が低下し、悪条件が揃う

 →誤嚥性肺炎に!!


こういった避難生活での誤嚥性肺炎に対して、お口からできる予防法を2つお伝えします。

  1. 「かむ力・飲み込む力・うるおいの低下を防ぐ」:お口の体操・ガムをかむなど、お口を動かすことを意識しよう
  2.  「お口の細菌数を減らす」:歯みがき・入れ歯みがき・舌みがきなど、お口のケアをしよう

いざという時、これらの予防法ができるように普段からの備えが必要です。

ご自宅の非常持ち出し袋を今一度確認し、お口のケアグッズが入っているかチェックをしてみてください。また、避難所でのお口のケア方法も確認をしておいてください。

災害時のお口のケアは『命を守る』!


※画像をクリックすると、拡大表示されます。
避難所での、お口のケア方法について紹介をしている画像です。  「水・歯ブラシがない場合」・ウェットティッシュなどで歯の表面をこすって汚れを取り除く。・洗口液(マウスウォッシュなど)で口をすすぐ。・ガムをかむ。・唾液腺マッサージをする。 「歯ブラシがない場合」ウェットティッシュ・ティッシュ・ガーゼ・ハンカチなどを指に巻き付け、歯の表面をこすり汚れを取り除く。その後、口をよくすすぐ。 「少量の水と歯ブラシがある場合」(1)コップに少量の水を入れて、歯ブラシを濡らし歯を磨く。(2)歯ブラシが汚れたら、その都度ティッシュなどで汚れを拭き取る。この動作を繰り返す。(3)最後に残った水(または洗口液)で口をよくすすぐ。 「入れ歯」・できれば、1日1回入れ歯を外して洗う。・ウェットティッシュや食器洗い用スポンジで拭く。(洗浄液がない場合、食器用の中性洗剤で代用が可能)
非常時に必要な、口腔ケアグッズについて紹介している画像です。 (1)歯ブラシ(2)歯磨きシートやガーゼ(うがいが困難な時に便利です)(3)洗口液(マウスウォッシュなど)、水で薄めたり、すすぎが不要なもの。ノンアルコールが望ましい。(4)ガム(キシリトールやシュガーレスのもの。歯にくっつきにくい製品だと、入れ歯のかたにも使いやすい)★総入れ歯のかたは、入れ歯と口内の粘膜をシートなどで拭いて、清潔な状態を保つよう、心がけましょう。

お問い合わせ

岡山市ふれあい公社 岡山市ふれあい介護予防センター 

住所: 岡山市中区桑野715番地2 岡山ふれあいセンター内

電話: 086-274-5211

ファックス: 086-274-5212

電話番号のかけ間違いにご注意ください!

Eメール: OYC@mx.okayama-fureai.or.jp