高齢者の日常生活で、起こりやすい事故の一つ「転倒」。
厚生労働省「国民生活基礎調査(令和元年)」の発表によると、高齢者の介護が必要となる原因の第4位が「転倒・骨折」です。
一度の転倒で、「また転んでしまったらどうしよう」という恐怖心から、閉じこもりがちになり、活動量が減ることで身体の機能が低下します。
今日は、転倒に繋がる身体的な3つの原因と対策をお伝えします。
まず、身体的な転倒の原因は
1.筋力の低下 2.瞬発力の低下 3.姿勢の悪化
などがあります。
1. 筋力の低下は、小さな段差や何もないところで躓くことがあります。また、いざ転倒しそうな時に踏ん張りが効かず転倒に繋がります。
対策としては、「足先を持ち上げる」「脚を上に持ち上げる」「かかとを持ち上げる」筋力トレーニングを取り組みましょう。(下記の図1を参照)
2.瞬発力の低下は、80歳代以降は20歳代と比べ、約50パーセント低下することから反応が鈍り、転倒リスクが高まります。座ったままで、取り組める瞬発力を高める運動を紹介します。
椅子に浅く座り、写真のように30センチ幅のテープを貼ります。約20~30秒間、線の外・内側につま先がつくように、なるべく速く開閉をしましょう。(下記の図2を参照)
3.姿勢の悪化は、上半身が前屈み姿勢になると、バランスを保とうとして膝や股関節が曲がった状態になります。その状態になると、つま先を上げることが難しくなり、少しの段差でも躓きやすくなります。そのため、背筋をできるだけ伸ばすことがとても大切です。
できるだけ良い姿勢を保つように、気が付いた時に上半身を起こす習慣を付けましょう。今回は転倒予防について、お伝えしました。誰にでも起こりうる可能性がありますので、気が付いた時に、紹介した運動をおこなってみてください。
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