その杖、あなたに合っていますか?
こんにちは、岡山市ふれあい介護予防センターの理学療法士の大倉と申します。
今回は、12月12日は「杖の日」にちなんで「自分に合った杖」について書かせていただこうと思います。
私は、理学療法士です。
介護予防センターに入職する前は、病院のリハビリテーション科で入院や外来の患者さんの歩行練習や関節運動や筋力トレーニングなどをおこなっていました。
特に、歩行状態に不安があるかたは、そのかたにあった杖を一緒に選定し、杖の使い方などをご指導させて頂くこともよくありました。
街中で杖を使って歩いている人の様子を見て感じることがあります。
「あの人…杖の長さ合ってないなぁ」「杖の使い方間違ってるなぁ」
声をかけることはしませんが、つい職業柄気になってしまうのです。
杖を持っているかたは、大勢いらっしゃいますが、意外と正しい杖のことを知らない人が多いので、ご紹介いたします。
基本的にはどちらの手で杖を持つことが正解でしょうか?
答えは「弱い足に対して反対側の手で持つ」です。
「え?弱い足と同じ手に持つんじゃないの?」という声が聞こえそうですが、実は、違うのです。利き手が右でも、弱い足が右なのであれば、杖は左手で持ちましょう。
楽に歩ける「杖の長さ」についてもご説明しましょう。杖は、「長すぎても」「短すぎても」歩きにくくなります。短いと、体重を杖にかけづらくなり、杖の機能がいかされません。反対に、長すぎると肘や肩に負担がかかり痛くなることもあります。
基本は、まっすぐに立った姿勢で、つま先から2センチ外側の20センチ前方に杖先がつきます。この時に肘が30から40度(自然な角度)に曲げられる長さがいいとされています。
背中が大きく曲がっている人や、筋力が弱い場合、また転倒の頻度が多い場合は、杖の選定や細かな長さ調整が必要な場合がありますので、理学療法士に相談することをオススメします。
介護予防センター主催の介護予防教室では、理学療法士がいることもありますので、気軽にご相談ください。
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